料金が高いことを理解している客
銀座のスナックは 飲食代が バカ高いことは知られています。
高級ホテルも 宿泊費代は高い。
そして、そのラウンジのコーヒー代も 高いのは当たり前です。
それでも、高いお金を払ってでも、
来てくれるお客さんがいるようでなければ、
いい経営はできません。
「そういう場所は、料金が高い」ということを
知っているお客さんに対しては、
高い料金が高く請求できます。
有名ゴルフ場や 特定の会員限定のスポーツクラブなど
高そうな場所は、客層もお金のある人たちだけで、
変な人も来ないでしょう、
値切る客もいないでしょう。
しかし、銀座という場所に店を設けることは、
とても大変なことだと思います。
高級ホテルを運営するのに
一体いくらお金が掛かるのでしょうか?
普通の人では そんなものを運営することは無理です。
「安っぽい仕事をしている」と お客さんに思われてしまうと、
低額料金にしなければならず、経営はしにくいです。値段を上げた場合、
「安っぽい事業者の癖に、料金が高い」と思われてしまうと
依頼はこないでしょう。
行政書士は、客になめられてしまうと 安い値段でないと
お客さんは来てくれません。
その人にしかできないので
事務所経営は、作業単価の高い仕事を
依頼してくれるお客さんが 絶えずいると楽です。
技術系の事業は、
他の同業者ができないようなことができる人だと、
独占的にできるので
料金が高くても依頼をしてくれる人はいます。
「その仕事はその人にしかできない」、または、
「その技術は高い」と思われていると、
依頼人も覚悟していますので、
高額料金を払う覚悟がある場合があります。
高額料金でも客が絶えない
私の知合いが、「ある士業の人」を探していました。
その人は、知人から、「ある士業の人」を紹介してもらいました。
そして紹介された士業の人の事務所に行ったのです。そこは、
手入れされた庭、車庫には、グレードの高い大きなクラウンが止まっていて、
事務所は小さいながらも注文建築という感じがうかがえ、
外装は高価な感じ。ドアも、高いなあという気がしたそうです。
その「ある士業の人」は、仕事ができるらしいのです。
仕事を頼む場合に、料金を聞いたのですが、
「大した額じゃないから、いいから頼んでみて。たいした額じゃないよ」
と言うだけなのでした。
料金が分からないのでは、頼むことにちゅうちょしましたが、
知人の紹介でもあったので断れず、
こわごわと、一部分の仕事のみ依頼しました。
そして仕事が終わった後、
予想もできないくらい高額の請求がされました。
こんな人には、もう頼まないと思ったそうです。
その知人は、その後、他の人から、その「ある士業の人」のうわさを聞きました。
「あの人は、仕事はできるようだけど、
料金がすごく高いって噂なんだよ。高くて、怖くて、頼めない」
と聞いたそうです。
その知人は、
「あっ…やっぱりそうなんだ、もっと早く聞いていればなあ」
と思いました。
それでも、その「ある士業の人」は、依頼が絶えないんです。
仕事ができる人、その代わり料金が高い人ってことで
覚悟して高い料金を払ってくれる人たちがいるのです。